「数学は世界を解明できるか」 丹羽敏雄 著

数学は世界を解明できるか―カオスと予定調和 (中公新書)
天体運動の天球によるモデル化から始まり、世界をシステムとして理解するためにどのようにモデル化してきたかをたどり、数値的なモデル化自体が持つカオスについて書かれた本。数式を用いずに書かれているため読みやすいと言えば読みやすいのだけど、それでもやっぱり後半になると専門用語のイメージを捉えきれずに理解できないところが多々出てくる。そもそもこの本は「ダイナミカル・システム」についての本らしいのだけど、「ダイナミカル・システム」って結局何を指しているんだろう。この本のどこかに説明はあったのかな。
逆説的な結果が面白い。微視的に多様で複雑だからこそ、巨視的に見たときに統計的な規則性が表れるという逆説。初期値の変化に対する解の変化の多様性によって、変動の法則は完全に決定されているのに予測不可能という逆説。
でもなあ、初期値さえ決まれば原理的には予測ができるという決定論的なイメージはまだ払拭できない。この本が言う予測不可能というのは、原理的にも予測不可能なのかな?それとも、初期値を厳密に決定できないから、予測不可能ということなのかな?


気になった言葉
・ダイナミカル・システム
力学系 - Wikipedia
日本語だと力学系というらしい。


エルゴード性
エルゴード理論 - Wikipedia
この説明はちょっと難しいけど、イメージとしては均一に拡散していく様子でいいのかな?


・摂動法
摂動 - Wikipedia
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あー、そういえば昔こんなの習ったなあ。全然理解できなったけど。


・多体問題
多体問題 - Wikipedia
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フォン・ノイマンセル・オートマトン
セル・オートマトン - Wikipedia
セルオートマトンって何?


テューリングのモデル(チューリングマシン)
チューリングマシン - Wikipedia